📖 億男:川村元気
# 内容
宝くじで3億円を当てた図書館司書の一男。浮かれる間もなく不安に襲われた一男は、「お金と幸せの答え」を求めて大富豪となった親友・九十九のもとを15年ぶりに訪ねる。だがその直後、九十九が失踪した―。ソクラテス、ドストエフスキー、アダム・スミス、チャップリン、福沢諭吉、ジョン・ロックフェラー、ドナルド・トランプ、ビル・ゲイツ…数々の偉人たちの“金言”をくぐり抜け、一男の30日間にわたるお金の冒険が始まる。人間にとってお金とは何か?「億男」になった一男にとっての幸せとは何か?九十九が抱える秘密と「お金と幸せの答え」とは?
(Amazonレビュー引用)
# 感想
ブックオフの100円コーナーに置いてあり、表紙を見て、「何年か前に王様のブランチで取り上げてたなー。」と、ふと思い出し手にとってしまいました。このところ、キングコング西野さんの「お金=信用」という捉え方にすごく共感していたさなかの出会いだったので、この本にはどんなことが書いてるのか興味深々!即買い!
実際に読み終えてみて、「やっぱりこの世界はお金=信用で成り立ってる」と再確認できました。
冒頭では、偉人チャーリー・チャップリンのとある演技のワンシーンで「人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ。」という言葉が綴られており、これを見た瞬間、背中がゾワゾワした感覚に陥りました!
人によって人生に対する考え方は様々かと思いますが、僕はこのワンシーンの台詞がとっても自分の人生感とマッチしていると気がしました。
この小説の中において、チャップリンの言葉が度々出ており、その都度考えさせられるのでそこも見所の一つです。
ストーリー的にもとてもわかりやすく馴染みやすい内容でした。億万長者が必ずしも幸せではない理由として簡潔的に書かれている感じです。
終盤にかけて、主人公である一男の奥さんが「人は、明日を生きるために"何かを欲する"生き物だから。」と言い放った一言に凝縮されていますね。
億万長者は一見華々しく見えるけど、ある一定のラインを超えてしまうと大事な欲求そのものが無くなるということですかね。
それは決して物々交換される物だけでなく、他者との思い出や絆とかも入ってくるかと。
かといって、億万長者の皆全てがこれに当てはまる訳ではなく、億万長者の中でも得た大金を社会に還元する為に何に使うのか考えている人もいて、そういった人達が本当にお金からも愛される人なんだと思います。facebookの創始者ザッカーバーグなんかはまさにそのような人ですよね。
# まとめ
生きていく中で、お金とは避けて通れない関係にある現代。
そんな中を生きていくうえで、お金の奴隷にだけはなりたくないです。
今後は社会の目に見えないルールというのを勉強しつつ、「周りの人との信用を培える行動をせねば」と考えさせられた小説でした。
一日あれば十分読めてしまうほど読みやすい本ですので、"お金に関して興味のある人"
には是非オススメです!!